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『スター・ウォーズ』で産声をあげ、『ターミネーター2』で洋画に目覚めたと言っても過言ではない人生。だからこそ生半可な続編では満足はせぬし、けれども新作が出ればいそいそと映画館に足を運び、絶対に満足できずに帰ってくるのであった。業が深い。
 ところが前回(ジェニシス)と今回はそこそこ、いや結構満足したんだよ。どっちも成績よくなくて残念ですけれど。2へのリスペクトが感じられたから、かなあ?
 
 以下ネタバレ





















 最初のあのシーン、若きサラとジョンのシーン、『ローグワン』のレイア姫でも思ったけども、CGが発展して良かった…って思った…あの…私の青春のエディが…目の前に…。
 しかし現在のエドワード・ファーロングに「新作に登場しているそうですね!」とマイクを向けたインタビュアーのなんと無慈悲なことよ。エディ殴ってええねんぞそいつ。

 この世にジョン・コナーがもはや生きていないということの絶望!
 けれど、結局今までの続編が全部コケてきた理由というのは、ジョン・コナーをうまく描けないという一点に収束してたと思う。エドワード・ファーロングがちゃんと演じてたらどうとかそういうことじゃなく、もう観客のなかで、あるいは歴史の中で神格化されている救世主ジョン・コナーを、今更どう描いたって納得いかないんだよこっちは…。

 だから、今まで世界がいかにジョン・コナーという存在に縛られていたかを気付かされた。

 それを取っ払ってなお『ターミネーター』であり、一本の映画として面白いかどうか、をもクリアするのは至難の業のはずだけど、変態的なバランスでそれを成し遂げてる。あと新キャラと旧キャラのどっちもがめっちゃくちゃかっこいいてのもほんとすご…。グレース…リドスコの映画にそのまま女軍曹として出てきそう…。あんな女戦士を思春期のときに観てしまったらもう中二病こじれてしゃあないよ(笑)。うそ。T2でもうこじらせまくってた既に。

 犬がシュワちゃんに吠えない。あと、あのサングラスを、かけない。ことで、人間として戦うという意思なんだね…。だから最後「カール」って呼ばれる資格があるんだね…。サングラス姿、見たかったですけど! でも素晴らしい決断。T3でサングラスをパロディ的なギャグシーンとして扱ったのを、私はまだ許してないからな。

 サラの「I'll be back.」も嬉しかったけど、シュワちゃんの「 I won't be back.」も、あー、その覚悟でこの作品撮ってんだなー、って感じ入った。T2が素晴らしかったのはあれで完結してるからで。だから続編てのはほんとなくて。でも観たい気持ちはやっぱりあって。そこでジョンを喪った未来というのはほんと、なるほどなーといえる「続編」だったことよ…。まあT-800が必死こいて守りきったの全部台無しですけども…。

 あと、ジョンコナーを描けない、と同じくらいに、ロバート・パトリック演じるT-1000を、誰も超えられてないんだよ。敵キャラとして。これに関しては私はT3がまだしも一番良かったと思ってる。

 『ジェニシス』で、悲しいけれどジョンを手放さなくてはならない、サラを中心にしなきゃいけない、とうっすら思ったのが、そのまんま今回実現した感じ。
 サラ・コナーが魅力あるヒーローなのは、彼女は全然完璧でも合理的でもないところ。精神を病んでいて入院してるし、いい母親ではなかったし、時には過ちを息子に正されたし、感情的になるし。それでもヒーローなんだよ。
 まあ…ジェニシスでも号泣したので私の感覚なんてアテにならないんですけど、サラがシュワちゃんの胸に弾丸ブチ込んだ後らへんからブワワって泣いて…スタッフロールのあたりにはなんか号泣してた。それにしても女がメインの映画だった。少し前まで考えられないようなことだな。

 で、興行成績はよくないらしいんですけども。
 公開後の批評で「ターミネーターはオワコン。例えどんなに面白い作品だったとしても」という文章を見かけました。
 まあ…そうかもだけど。でも自分たちの手で終わらせてくれるならそれも嬉しいよ。結局今の若い人にとっては、ターミネーターの続編! なんて言われても全然世代じゃないもんな…成績的にはまああんまりな…。
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え、すごない?

 え? え?  すごない? これすごない??

 こんなに安定して抜群に面白い映画がぽんぽん出てくるってほんまなんなのMCU…怖いわ。

 それにしてもあのエンドゲームの後に、どんな戦いならうちら満足すんねやろ、とか思ってたけど、全然杞憂で笑った。ひとつには、トニーの犠牲を、私たち皆が、ピーターやあの世界の住人と同じように、悼んで悲しんで喪失感にさいなまれたあとだから、なんかスッとはいれたよね…。

 それにしてもこの監督何者?! と思ったら、『コップ・カー』の監督?! へー! でもまだそんな本数とってないんですね。すごいですね…。

 公開初日だったので、皆世界最速観に来てるわけで、右も左も前も後ろも、たまたま大作観に来たとかじゃなく、過去作との繋がりとかについて語り合ってて、アベンジャーズ好きな人たちいっぱいで、それもんか嬉しかった…。
 口々に言い合ってる感想の中に、「傲慢だった時代のトニーさんの負の遺産が…」って感想が漏れ聞こえてw まああれシビルウォーの頃ってそんな前でもないんですけどww ああーみんな同じこと思ってるwwって思った私も思ったトニーが「彼に全て託した」ってそういう意味かよーwwwって思った!!www

 ホムカミも120点だったし今回も120点だったよそんなことってある?? ホムカミのいいとこの1つはメンターたるアイアンマンのかっこいいところだし、悪いところは、悪いところも、アイアンマンがかっこいいところだったかもしれないとは思ってる。「スパイダーマン」なのにアイアンマンがかっこいいんだよ。
でも今回は完全なる単体主人公スパイダーマンで、シビルウォーのときのピーターを思い出してみて、今作のピーターを振り返ってみると、ほんっとに一人前のヒーローになったなあって。シビルウォーのころは、聡明で有能な、極めて素質のある、でもただ少年だったのが、今もうこんな頼り甲斐のあるヒーロー…。

 どこへいってもトニーさんの面影があって悲しい気持ちを揺り起こされるのは、ここしばらくこっちもまさにその状態で! YouTube見てても広告で飛び込んでくる今作の予告を何度消したことか。つらいよ! ティーンがあんな重いものを背負おうとしてるの見るのツラいの! あと展開の予想もつけたくなかったのでできるだけ予告みないようにしてました!
 原作も知らないから、だからミステリオが味方か敵かも知らずに観れました。ジェイク・ギレンホールのことも知らないから、先入観もなしだった。めっちゃいいやつやんこの人! でも観れば観るほど、信じられなくなっていってたの!(笑) そしてあの演説シーンでしょ! 最高だった。これが皆さんがおっしゃってた意味かーこれがジェイク・ギレンホールかー!


 冒頭の手作り映像のビジョン解像度悪すぎワロタ。

 そういや前作ラストで先生(インクレディブルハルクでは学生だった人)が、生徒たちがこんな目に会うなんて二度とごめんだ、っていってて、でもまたしてもって感じ。あのセリフが少し含みがあって、なんか意味があるのかなとか言われてたけど…。
 あ、フラッシュくんのお家の事情は次でなんかえがかれるんですかね。

 私が苦手だと思うスパイダーマンの辛いところ、身バレの危険、自分のせいで危険に晒される隣人、私生活とヒーロー業の両立がうまくいかないところ…が、見事に軽い、コメディな雰囲気で処理されている。でも置かれてる状況そのものがくそ重たいから、それでも全然釣り合いがとれちゃうんだな。トニーの死一つで、全然重たい状況なんだもの…。
 トニーの負の遺産、という面は、前作でもそうだった。トニーさんを悪役にすれば大抵のことは説明ついちゃうんだ…。便利な主役そして悪役ですよ。
 そりゃ間違いなくトニーさんの死の影を背負った映画なんですが、でも画面上トニーさんの存在が重くなりすぎてはいなかったと思う。ピーターの単独ヒーロー映画だった。トニーさんトニーさんってうじうじするシーン、ほんとなかったじゃない。なくても、私たち観客は、自分らがトニーを失った衝撃の数ヶ月を体感してるから、画面になくてもわかってんだよ。


 サングラスをベックに手渡すとこ、ピーターくんはほんとトニーさんの思い通りにならない子だな!! という感想がすごくよき…。サングラスかけたとこで、おお…と映画館から声があがった。似合ってる…てことなんだね。

 ミステリオというキャラクターもだけど、私は映画版を途中で挫折してるんで、多分いくつか小ネタわかってない。例えばMJという名前が前作最後に登場したとき、それだけでびっくりポイントになってて、それくらいは私にもわかったけどw 今回最後のニュースキャスターがサム・ライミ版の人だって聞いて、えーいいなあそれ分かった人いいなあ、って思った。だからやっぱり順番に観なきゃだなー。

 
 そう! 「この星で最も疑り深い男」が、やけにあっさりミステリオを受け入れたなって思ったんですよね。いやいや、フューリーのことだから、裏では疑って保険かけてるのかな? と思ってた。ところがほんとに信じてたみたいだからちょっとびっくりした。
 なるほどなーですよ。人のいいタロスだから騙されたのかww
 あとスターウォーズとかいうなwww

 どなたかがおっしゃってた、「ピーターの夏休みを奪っておいて、自分はバカンス」って最高だなってw いやまあ、ほんとは仕事中で、バカンスなんかもできないからああやって息抜きしてるんだから偉いんだけど。

 ミステリオのことを世間がアイアンマンとソーを足したみたいな、って言ったのも、単なる軽い言い回しもギャグではなくて、的を射ていたんですね。きっと彼らはミステリオスーツをそういうコンセプトで作ったんですね。人々が抱くヒーローのイメージの具現としてさ。

 オランダの留置所のシーンで最後に、残された人たちが牢の扉をそっと自分で閉めるの好きww いい街だなあそこ…
 そのあとハッピーと合流したとこからブワワッと涙腺緩んだ。色々騙されて、でも一番信じられる人が来てくれて、それがハッピーだなんてさあ…。その次に泣いたのは、右手にハンマー左手に盾のシーン。あざとすぎるけど、アイアンマンの意思を継ぐことすら重くて辛くてやめたげてよぉ! なのに、あんた、ビッグスリーの意思を全部継いだんか怖ぁ…ってなった。

 色々とまだ権利問題でもめてて心配ですけど、次作どうなるんだろう。マイケル・キートン復活を夢見てるぞ。私は正体バレというスパイダーマンの辛いポイントを、ホムカミのラストで彼が食い止めたと信じてるのだ。(私はそう思っちゃったんですけど。出獄したら復讐する、という意味…なんすかねあれ)

『名探偵ピカチュウ』

 全然観に行く気なかったんですけど、誘われたので観てみたら結構楽しかった!
 『デッド・プール』役のライアン・レイノルズというおっさんがピカチュウ役。声のみならず、モーションキャプチャーと、表情のキャプチャまで担当されていて、身長40cmの視界での生活とはどんなものかを体験するためにしゃがんで生活していたら、嫁と子供が「パパは知らない世界にいってしまった…もう私たちの元には戻らないかもしれない…」と覚悟したという逸話が最高。のるのるのそういうとこ最高。

 他の方の感想などで、「映画館を出た瞬間、この世にポケモンが存在していない、という事実を突きつけられて絶望してしまう」と聞いてて、いやでもほんとその通りだなって思いました。身近にポケモンのいる、ポケモンと共に生活している世界をリアルなCGで描かれてしまって、そらそうなるわ、って。ポケモンは殆ど通っていない私でもそう思ったから、ポケモン世代の人にはみんなに見てほしい。ほしいし、そういうの省いても、お話も割と良かったです。ミュウがなんで「息子連れてここに来い」って命令したのか、とか、ちょっとわかんないとこもあるんですけど。あと主人公だけがピカチュウの話す言葉を聞き取れたのも…。あれはあのガス吸うとそうなる? のかな? 黒幕の事情というか目的とかもよくわかんなかった気がする。ちょっと観てから時間が経ってしまったので余計わからない(笑)。
 でも結局、なんでピカチュウがおっさんやねん! というところが、きれいにオチついてたので、それだけで満足でした。街中で人とポケモンが入れ替わって、その時に人語を話す(映画上の表現としてですが)ようになった時に、ああ、なるほど、最後にのるのるが登場するんやな! と思って、逆にそうじゃなかったらどうしようかと思いながら観てました(笑)。

 これ、原作ゲームでもおっさんピカチュウの設定はそういうかんじなんですかね? ミュウの能力とかも私殆ど知らないので、適度に騙されながら観てたんですが、ファンの方が観ればオチばればれ~、とかそんな感じ? 私が楽しめたからいっか。

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『ハンターキラー 潜航せよ』

 なんかくそかっこいいと話題になってたので見に行ってみました。どうだろう、普通に面白かった。なんか昔こういう潜水艦もの観たことあるな…って気にさせられる。一時期潜水艦ものって流行りましたよね…。
 潜水艦ものってのは、ある種のホラーで、周囲を高い水圧で囲まれた密室で、原子力の動力を抱え込み、ひとつ間違えば圧死の恐怖に押し込められる、動く国家機密、という。ほんでアメリカとロシアの、本来敵対する人間同士が協力しあう…てのは、もうあんまり覚えてないけど『レッドオクトーバーを追え!』をどうしても連想してしまう。あれももう古い映画だし、あれを観てない若い層には刺さるのでは? 映画ファンは、最初にみた潜水艦ものを親と思い込むところがあるから。知らんけど。

 それ以上に、なんかゲームっぽいな…って思いました。特殊部隊の新人さんをプレイヤーキャラにした、FPS。コール・オブ・デューティとか(笑)。次回作は彼が上官の立場になるんでしょ? っていう。ロシアの元艦長が、昔の部下たちの乗った船に呼びかけるシーンとかも、アニメっぽいエモさ(笑)。ロシアの艦長、『ジョン・ウィック』のロシアンマフィアパパですよね。亡くなられたと聞いてたので、あれ? と思いましたが。
 なんだろう、普通に面白かったですけども、今のご時世では目新しい設定ではなかったのが、評価が低い要因でしょうか。まあそうなのかな。

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『アクアマン』

 マーベル社にヒーロー映画展開で少々(…少々?)後れを取ってるDC社の新作映画。『ジャスティス・リーグ』で初出のヒゲヅラマッチョのキュートな人魚姫(真面目に言ってます)、アクアマンさん単独映画です。

 普通に面白い映画。それで充分なはずなのに贅沢してるなって思います、MCU観るようになってから…。ラストがハッピーエンドだったので良い映画! 彼女の生還が全ての解決だったので、でも良かったです。
 キャラに愛着湧く前にずんずんストーリーが進むし、脳筋なストーリーが、これがびっくりするほど目新しさがないので(笑)途中ちょっと眠くなっちゃったんですが、シチリアでのワイン投げ戦闘wと、隠された海? での再会と、ラストの流れが良かったので持ち直しました。
 キャラへの愛着わかせる手法はもうMCUが優れすぎててもう…な…。ちゃんと序盤にいいエピソードあったのにな? でもカメラに一緒に映るとか、『マイティ・ソー』でもうやってっからね?!

 そうなんですよ、色んな映画を思い出しちゃうんですよ。最初に『ブラック・パンサー』みを感じ、途中『マイティ・ソー』で(筋肉兄と線の細いコンプレックス弟。あと地上にあった頃のアトランティスの造形が、ビフレスト…? アスガルド…?? ってなった)、『ラグナロク』で、バーフバリ! バーフバリ! ってなって、観たことはないんだけど間違いなく『キング・アーサー』なんだよなあ…。 これはむしろモチーフてきな感じなのかな?

 あ、あと良かったのは炎のリングの下で太鼓叩いてたタコwww
 あと参謀の人は、『ジョン・ウィック』の友達のスナイパーだったのですごく死相が出てて焦った。

 結局シリアス路線からだいぶ軽妙でライトな路線に振ったな、と感じて、それでMCUに勝てるとは思わないけど、観ててしんどいよりはいいかなって。

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『ボヘミアン・ラプソディ』

 くっそ遅れてボラプ観に行ったらめたくそ良くて泣いた。
 アカデミー主演男優賞を獲ってしまったことだし、なんかもういまごろ私なんかが言うことなんてない。大画面で観てよかったです。

 冒頭フレディが目を覚まして映画が始まるのは、墓場からの目覚めだと。成程。ミュージカル『エリザベート』やな…フレディは皇后(?

 登場する単語や楽曲のタイトルが、ジョジョと直結してしまうくらい無知なわたしには、最初のライブ登壇シーンと最後のシーンでの違いと、パキスタンの少年、というポールのセリフくらいしか、ピンとはこなかったんですけど、多くが楽しめるエンターテイメントとして、一個の映画として仕上げる、その仕上げ方がくっそうまくて。
 映画として見やすくするための技巧である、その、創作した部分がまたいいよな、という程度にみていたのですが、Nかむら様がおっしゃってた、ライブ前のフレディの脳裏に浮かんだ(多少美しく脚色された)内容である、という風に解釈するの、ほんと美しくて最高です。腑に落ちてしまうー!
 脚本が凡庸、とか批評家からは指摘されるが、観客の評価は高い、みたいなまとめがウィキペディアに書いてあった。そういわれるとわからんでもないけど、むしろ凡庸でよかったと思うむしろ。だからこそクィーンのカッコよさに集中して観れた気すらする。

書きたまってた映画感想。

 つい最近公開され、まだシリーズ継続中の『スパーダーマン/ホームカミング』とは全く無関係で、それどころか、「あ、私スパイダーマンの映画は観てますよー!」とか、「昔のやつ途中までしか観てないけど、今回の観て大丈夫かな?」とか、

 そういうの一切関係ない映画なのでご安心を、というか、かえって混乱するよね(笑)というか。

 全然関係ないはずの映画『ヴェノム』のラストに唐突にこのアニメ映画のワンシーンが挿入されて(いやまあ、本来スパイダーマン世界の有名な悪役がヴェノムらしいんすけど)、ヴェノムの映画が、スパイダーマンの意味不明な映像で終わる、という全くわけのわからない演出があったんで、もう全然ちっとも期待してませんでした。

 以下ネタバレ




















 ごめんなさい舐めてました……。めたくそ面白かった。そりゃアカデミー賞だわ。

 多元世界のスパイダーマンたちが大集合、なんていう、オタクでも一瞬戸惑うような設定を大画面で説明なしにやっちゃう、その先鋭的な設定と映像と、でも反面、テーマはめちゃくちゃ普遍的で、少年の成長、ヒーローとはなにか、少年を導く年長者、それから家族愛。主人公が、優秀なのに、周囲や家族からの評価が高すぎて、学校生活で期待を裏切ることを恐れてるというのが、スパイダーマンになってからもそれが障害となるのもキレイ。とにかく緩急がついていて、めっちゃくちゃ今風の部分と、めっちゃくちゃ普遍的な家族愛と、目まぐるしい戦闘と、しっとり落ち着いた感情描写と。キャラの演技も声の演技もよかったし、でもこれ小野賢章宮野真守の吹き替えも絶対にいいはず。そっちも観たい! 私の中では宮野真守との出会いはテニミュなので、顔を見なくても存在がうるさい残念な声優界のスーパースター、なんだけど、『STEINS;GATE』のオカリンとか、宮野真守の演技あってのオカリン、とすら思わせる、あの演技力。『ちはやふる』の太一も、アニメの止め絵では太一の複雑な心情はあんまり表現できてないけど、まもの演技がびしばしにそれを伝えてくるなー、って思った。絶対今回もいいはずだ。

 キャラがそこそこたくさん登場するけど、主人公の成長に割かれる時間がだいぶ長いので、他のキャラの説明はくどくどしないのだけど、そんな中でもそれぞれ上手く成り立ってて、Dr.オクトパスとキングピンの力関係とか素晴らしいなって思いました。説明まったくないのに魅力的なのー!!
 Dr.オクトパスがバスに跳ね飛ばされて退場した時の、ひゃっ! って顔(マスクだけど)のピーターが可愛い(笑)。スパイダーマンのマスクの、眉をひそめるみたいな表情も可愛い~。

 ラスボスの事情という点では、同情する気持ちも充分にわかせつつも、ものすごい勢いで自業自得で、自業自得を二回繰り返してしまうことで、やっぱり同情はできない、という感じのところまで観客の感情を持って行ってくれるというか…うまいなーきれいだなーって思いました。一度目にそれで全てを喪ったのに、二度それを繰り返したんじゃあ、弁解の余地はないよね…。

 最終的に未解決なのは、そもそもマイルスを噛んだクモですよね。あれはなにで、どうしてマイルスを狙ったのか。狙った…ようにみえましたけど、違うんですかね。

 ツイッターで、主人公マイルスの、「わざと結んでいない靴ひも」に注目している方がいて(https://twitter.com/harapeko010/status/1106210639695929344)、これはすごく素晴らしかったので、吹き替え観に行ったら是非そこも観ようと思う。しかしものすごい情報量だったので、もう一回観るとなると結構覚悟がいるなーとも思う。

さーてED感想かくぞー! とはいえ初日初回観た後合流した友人(ブラックパンサーからMCUにハマった強者)と3時間語り合ったので、言いつくした感は…うそ、言い尽くせない。5秒ごとに一時停止して逐一感想を述べていきたい。




























 泣きすぎて頭痛い。IWの時は最後までわくわくだったけどなー! 今回は最初からエンドロールまで何回も泣いた。最後の結末が衝撃すごくてエンドロール入った瞬間が一番泣いた。びっくりして。

 ていうか公式ツイッターさー、まだ公開初日の日付になる前に視聴したげいのうじん達の感想垂れ流すのもやめてくんない?! 宣伝したいにしても、最低限の礼儀として初日の日付になってからでしょう?! それでもミュート案件だけどもさー。

 全体3時間の内、ラスト20分(バトルの結末以降)と、それまで、のふたつに分けて考えたい。全体180分のうち160分間の、尊いしかない全ての素晴らしい部分と、最後20分の、素晴らしいんだけどもあまりに辛くて受け止めきれてない辛い、『トニーの結末(そうしか仕方なかったけど辛いどうにかしてほしかった)と、スティーヴの決断(えっ?!それはベストだったかしら?!!)』について、のふたつに分けて考えたい。でないともう、つらみで全体が見えなくなる。


 いやーでも素晴らしかったけど。神の所業だったけど。過去改変ものって結局よくわかんなくなるズルいってとこもあるんだけど、過去の人間関係の答え合わせだな、って思ったりしました。やっぱりみんな少しずつ心残りがあったんだよね。
 スティーヴ強火担最大手のルッソ監督による、『キャプテン・アメリカ4』かな? とすら思った。過去作品を裏側から眺めるとか、シリーズをずっと見てきたファンへのサービスが過ぎるぜ! 当然のごとくみんなのやり取りが尊かったけども、いやーやっぱルッソ兄弟はキャップの描写に関しては緻密だぜ。エレベーターでしょ。吊り橋ファイトでしょ。アメリカの尻てお前ほんま。ヒドラキャップとかまじどこの同人誌だってばよ?!! キャップVSキャップとかほんま最大手でないとできない神の御業だし、「ロキか?」でそれを実現する鮮やかさときたら。締め技も、VSウィンソル戦の踏襲だし、そこへあの、あのセリフですよ…。神かよ。「Bucky is alive.」最高かよ。お前それが、自分が一番動揺する言葉だってわかってんのかよ。 あっあっあと左から失礼ー!!!

 皆で過去に旅立つところもさ。いや、映画前半観てて、やっぱナタ姐って、いやそらバッキーもサムもキャップの相棒だけどさ、真の相棒はむしろナタ姐かもしれないよな、ずっと一緒にいてくれて、自分の弱いところも、ナタ姐の弱いところも知っててさ、いやでもバッキーが相棒だけどもね?! …と思いながら、あの過去への旅立ちを見ててさ。
 家族を失った、仲間を失った、で自分の一部を失った、でキャップが映るわけでさ。あーそうだなって。ナタ姐は相棒で、バッキーは、もう自分の一部かあ、って…。せやな…って。
 予告でもあったキャップの涙、ナタ姐への涙だったんか。それもさいこうやな…さいこうやな…。

 ナタ姐の件…。
 はー。そうやんなー。良き人間に、なりたかったんやもんな…。ソウルストーン探しでヴォーミアに行ったのがあの鷹さんとナタ姐で、ハッ?!! はああっっっ?!!!!! ってその時はなったけど、後から考えると、……他では絶対に無理な、最高の二人の組み合わせと言わざるを得なかったな…。だってあの局面で、自分が死ぬと言ってガチ戦いを始める、他にもそういう組み合わせはあり得るけども、この二人ほどふさわしい二人はいないよ。それでもつらい。つらみしかない。
 ブダペスト以来! かあ…。おでここつん。最高。最の高。 おててぎゅっ。最高。暗殺きょうだい。
 AoUで鷹の妻帯者設定と、ナタ姐×バナーという展開になったとき、可愛いけど、やっぱりあのときは受け入れがたかった。鷹とナタ姐のコンビが素敵だったから、その関係性を棄ててまでやることかなあ? って。
 だけども、今この時になれば、鷹さんが「父」の立場だからこその名場面がいくつもあった。ワンダとの関係はその最たるものだけど、AoUのときの、「こんな状況で武器が弓、笑えるだろ」の台詞は、当時は、寂しいこと言うなあ、私は頼りになるヒーローだと思ってるのに…、って感じた。だけど後になれば、あれはすごく愛される名シーンになったなって。それでもやるしかない、やると決めたなら立て、一歩外に出れば、――君もアベンジャーズだ。それって、シリーズ全体に通ずる魂ですらあるよな、って、今となれば思う。今になって、この言葉に涙が浮かぶ!
 そういえばグッズ展開でハブられがちな鷹さんが、鷹さんと、ローニンの両パターンのキーホルダーとか出てて、すごいw って思った。ていうかあの地味なキャラのイメージのある鷹さんが、堂々たるメインを張っていて、上記のように、私の中ではずっと頼れるヒーローだった鷹さんが、画面上や物語上でもここまで活躍してるの、ほんとすごい嬉しい…。
 ラストバトルで、ガントレットから一番近い場所にいたのが鷹さんだったときは、あ、死んだな、って思いました(笑)。そっか、ナタ姐と鷹さんは、どっちもか、って。でも良かった。父として、生き残ってくれた。
 そうや真田広之チョイ役すぎワロタワロタ。MCUに日本の真田広之が参戦してくれんのすっげえ! って思ったけど…けど…のに…!(笑) あとほんまに日本の世界観がニンジャスレイヤーすぎませんか!!!!!! 好き!!!!(正直)
 そうだ、ワンダちゃんが最後に鷹さんに「二人」って言ったの、私勝手にもう一人はピエトロのことだと思っちゃったんだけど、多分ヴィジョンのことですよねw 鷹さんに話すなら、ピエトロのことかなって…。いやでもヴィジョンですよねきっと。ワンチャンピエトロって線もある??

 ヴィジョンのことはそういえばほぼノータッチになってしまった。IWで「指パッチン前」に死んでしまったキャラ、ヘイムダル、ロキ、ガモーラは、絶望視されてたけど、…あんな! あんな方法で救われるとは思わなんだです(ヘイムダル以外)。ロキはな~!(笑) ズルいな~!! 一年間喪に服し、周りから可哀想な目で見られていたロキまさかの復活…。今回最後の最後まで、ソーが少し扱いが悪かったと思ったけども(ハンマーがキャップの手に渡ったのは滾ったな…。高潔すぎて神の領域。AoUのお遊びシーンがこんな回収されるなんてなあ…)、これはもうガーディアンズを交えたソーの今後の出番が見込めるわけだからいいよね?! とも、ラストになれば思った。でも、IWで守った、「ラグナロクのソー」、あの最高にかっこいいイカすソーは、あまりにも存在しなかった。仕方ないのかなあ? だってビッグ・スリーとはいえ、あの人は地球の人ではないから、地球の2大ヒーローの最期に焦点をあててしまうと、どうしてもそうなっちゃう…?
 いいよね?!って思ったのは、別世界線とはいえ、ロキ復活したんやからソーロキはそれだけでもええやん!! って思ったんですよ。でもよくわかんないそのへんは。ちゃうんかな? 復活ではないの? だったらごめん。

 で、ヴィジョンというか、ジャーヴィスが。ハワードパパの執事のジャーヴィスが。あれドラマ版(エージェント・カーター)の設定が映画に入ってくるの案外初めてですよね。あああとパパとトニーの再会シーンの前に、パパが「アーニム?」と呼びかけたのもぐっとくる。ゾラ博士の名前をここで出す…。全部の作品観てきた甲斐があるぜまったく。
 「過去の人間関係の答え合わせ」と冒頭に書きました。まあ過去改変ものの醍醐味でもあるんだけど、ソーとフリッガ様、トニーとハワード、それからスティーヴとペギー。ビッグ・スリーの過去遡行で、スティーヴだけ、ペギーと直接対面しなかったんですね。だからなのかな…あのラストは…。(ラストについては後述)

 ガモーラ。木とwwwアホのwwww二択wwwwwしかなかったwwwww
 もうネビュラがねーネビュラがキュートで! 冒頭のトニーさんとのお遊び最高にキュート! 野良猫に遊び方教えてる! みんなのツンデレ妹!! ウォーマシンとネビュラ、ってどういう組み分けだよw って思ったけど、望まぬうちに機械になった者同士、のあの会話ひとつで意味あるよね。

 オコエというかワカンダ組はちょっと出番少なかったですかね! でもまあ、ガーディアンズもだし、IWに出番あった組は全体的にどうしてもそうなるか。

 アントマンはもうアントマンすぎてアントマンだった。最後さー最後お葬式にピム博士がいる、それだけでもなんかもう…!


 サノスが最初にあっけなく退場して、えっこの映画どこにいくの?!!! ってなっちゃいました。過去作品との答え合わせやキャラ間のやり取りにかなりの時間を割いたけど、ラストバトルはほんと景気が良かった。サノスを皆で、みんなで! 囲むところを、一年間待ってたんだ…。ラストバトルの、ピーターがガントレット持って逃げ惑うところにヒロイン集結のシーンは、もう……女子力(物理)すぎて最高だった(批判もあるんですか。なるほどな。でもかっこよかったからいい)。ヴァルキリーの乗馬姿も最高にイカス。そう、今回、ヒロインというか女性キャラが何人も復活登場してて、フリッガ様、ジェーン、ペギー、あとなんといってもエンシェント・ワン…!!!!! ああ~さいこう…。また動くエンシェント・ワンが見られるなんてー!!
 あーそうだペッパーも! ペッパーはトニーさんを心配するがあまり、ともすればアイアンマンの足枷になりがちだけど、最後の最後の戦いにはスーツ着て参戦してくれるんだぜ?! しかもツイッターで見かけましたが、瀕死のトニーさんに最後にかける言葉、「大丈夫」は、原文では「We will be alright.」だと。私たちは大丈夫、って言うの、最高のヒロインじゃないですか…?! ああ、だからこそやっぱりペッパーが可哀想で可哀想で可哀想なんですけど!! やっぱり彼は生き残ってこそだったのでは?!!!(ヒロインで思い出したけど今ロス捜査官は何してんだろうな。)




 結末20分について。

 トニーさん。
 5年間平和な家族との暮らしをしていて、見てるこっちも、なんかもうこのまま平和に暮らしてってほしいって思って、彼の意思を無視はできないよね…って思って、でも。そうなんだな、砂になったピーター・パーカーのことだけは、トニーさんの、無視できない心残りだったんだな…!! はー尊い。はー。ピタトニ的にはほんま…。
 IWでの二人のラストシーン、ほぼアドリブだったというあのシーンももはや伝説の名シーンだけど、今回の、トニーさんが死んでゆくのを目の当たりにしたトムホの表情めたくそ最高でもう?! 語彙がなくなる! あの子ほんまどないなっとんの?!!! トニー呼びもまさかアドリブ?! って言われてたけどどうなんすかねえ! あー、「ハグはまだ早い」って言ってた二人がもうハグハグですよもう…駆け抜ける恋…。
 ああしかし、アントマンとスパイダーマンは、明るい映画が観たい時用だったのに、私もうスパイダーマンを明るい気持ちでなんか観れない。次回作どないな雰囲気で始まるん?
 てかピーターは5歳ぶん年を取り損ねてますよね? ネッドと学校で再会できてたってことは、ネッドも砂になってたのかな?? その辺の世界どないなってんねやろな。過去改変ものはその辺がわからなくなる。でも改変後も全員記憶引き継いでるから、なかったことにはなってない。それって世界中は、どういう認識してるんだろう。次回作どういう世界観で始まるんだろう(笑)。

 アイアンマンで始まった世界だから、アイアンマンの死で終わるべきなのかもしれない。彼がいれば、世界はどうしても彼に頼ってしまう。きっと制作陣とRDJが話し合って決めた結末なんだろうけど、そうあるべき結末なんだろうけど、それでもほんとに辛くて、だってこの世界にもうアイアンマンはいないんだよ?! そんな世界すぐには受け入れられない。うしろめたさを引きずったまま、前に進んでくれ、かあ、こういう我々の気持ちまで見越した序盤の台詞なんだなあ。
 何を曲げてでも生きていて、ただ生きていてほしかった人だけど、「ただ生きてる」状況が絶対に合わない人だから、彼に頼らないで映画がこの先、世界がこの先続いていくには、彼は死ぬしかない。
 でも辛いです。ペッパーの気持ちが辛い。(そうだ、IWの吹き替え見ててわかったんだけど、IWの感想のときに書いた、「私も…」という台詞は、フライデーの声で、私も圏外になっちゃいます的なセリフで、ペッパーは終始行かないでって言ってた。メモ。)

 ただ、他に方法はなかった、あそこでああするしかなかったから、他の誰かがやるよりも、トニーさんがやってなんぼ、なんです。わかってる。ああでも、トニーさんを(映画的に)生き残らせるのもできなくはないはずなんですよ、ガントレットを使ってハルクが生き残れるなら、多分キャプテン・マーベルとかでも大丈夫そうじゃない? (あれあと、野暮なこと言えば、ストーンは別に最後壊れてないから、また使えるんでは…? ダメ?)
 でもそういう展開にしない、と、制作陣が、RDJが、決めたんですよね。だったら仕方ないけど。でも辛いー!




 スティーヴについて。

 中盤で、サムのやっていたカウンセリングの仕事を、スティーヴが引き継いでるんですよね。それがラストへの布石だったんでしょうね、今度はサムがキャップの仕事を引き継ぐ、って。私はなんかまだ、二代目キャプテン・アメリカ、とか、アメコミでは当然のそういうのちょっと理解できないんですけど。友人と話してて、でもこないだのスパーダーバースでもだけど、やると決めたら、皆がヒーロー、皆がスパイダーマンなんだ、って。大事なのはガワじゃないって。そうだなーそれもわかるんだけどなー。一歩外に出れば、君もアベンジャーズだ。
 でもほんとうに、びっくりしすぎて、衝撃すぎて、エンドロール入った瞬間が一番泣いた。

 私は、公式が出してきたものは、できるだけうまく噛み砕いて、うまく腹に収めたいと思ってる方です。もちろん二次創作する人間だから、受け入れた上で、ifを考えもするけども。
 だからそのときはほんとびっくりしたけど、スティーヴがそれを、借り物の力を全部返して(CWの感想で、アイアンマンの悲壮感とキャプテン・アメリカのスパっとした切り捨て方?の差は、力も盾も全て、スティーヴにとっては借り物だから、と書いたきがする)、なんなら家族っていった皆のことも捨ててスティーヴ・ロジャースとしての人生をもっかいやってみたいと思ってたのなら、実は思ってたんなら、それを汲んでやりたい気持ちはありつつ、でもでもつらー! と思ってて、でもなんか彼の気持ちを汲みつつもちっと辛くない方法はなかったのかな?! って思ってて。
 家族と自ら呼んだ人々をあっさり捨てたことについてはまだうまく噛み砕けていない。特にバッキーを「現代」にひとりぼっちにする行為だと思うと。ほんまにそこなんでなん?
 バッキーがいともあっさりした表情でそれを受け入れたから、あーでもスティーヴはお母さんの葬式のときも、バッキーの申し出を、ありがとう、でも大丈夫だ、とスッと断るとこあるから、バッキーは、スティーヴがそういう、自分勝手?な孤独な奴だってわかってるから納得…なの…?

 でトニーさんの結末は、ああするしかなかった、だけど、スティーヴの決断は、他にどうにかできなかったかな? と考えていて、はっと閃いたんだけども、

 あれっ?! バッキーと一緒に過去に戻ってストーン返しの作業やったらよかったんやん?! って閃いた。その後スティーヴが同じ選択をしたとして、バッキーだけが、一緒に過去に残るに相応しい相手やんけ。って。
 別にペギーとキスENDとも両立するやん。

 そう考えてたら、むしろ、あんな大事な任務をなんでスティーヴ単身に任せたんや?と、むしろそれが不自然に感じてきた。そう出来たのに、しなかったのではとすら。だってそうしたら、今までどうり、ペギーのことを好きな異性愛者、でもバッキーはマイボーイ、という(ファンにとっての・笑)両立を叶えられたのに…。そうしたくなかったんでしょーか。 今まで頑なに女性とのキスシーンを入れてきたのもそういう…? クリエヴァがペギーよりバッキー派wみたいなところあるからそれに引きずられてたけど、スティーヴはずっと、やっぱペギー一筋だったんかなあ。うんでも上記のバッキーと過去に残るルート、我ながらいいと思うんですけどどう?

 まだこれから考えるんだけど。家族、っていったのを捨てたのと、「最後までいっしょだ」の言葉を反故にした、と考えると、なんで? なんでそうする必要あった? って思います。トニーの結末みたいに、そうしか仕方なかったなら、嫌だけど、代案出せないなら受け入れるしかないんだけど、やりようがあった気がしてならない。

 で、ここからは、皆さんの考察とか感想とか読んでからなんですけど。

 あっ…なるほど…バッキーとは事前に相談していた、と見るべきなのか。そうやんな、バッキーの落ち着いた態度、サムに譲った態度は、知ってたと思うほうが自然か。そっか…。バッキー自身が選んだのか。かもな…。うええそれも辛いんですけど。
 小宮山先生の感想読んでて、そうか、バッキーは自分を許せてないから、平穏な人生をやり直しさせてくれるチャンスがあっても、それを自分に許さないかも、かー、なるほどな…。
 けどそうなると、過去改変もののわけわからんとこやけど、…過去に残ったスティーヴは、どういうふうに人生を過ごしたのかって。例えばバッキーがハワードを殺すその日を、阻止せずに過ごした、の…?
 阻止してしまったらどうなるの?
 過去改変、わからねー。

 過去改変周りは、ラストのおじいちゃんスティーヴが、量子世界スーツを着ていないってことは、ずっとこの本編世界線で生きてきたスティーヴが、歩いてここまで来て、若い自分が旅立つところもベンチに座って見てたってことっすよね。そうなると、別世界線が生まれるタイプの過去改変ではなく、ひとつの世界を書き換えるタイプですよね。え? それで矛盾ない?? おかしい気もする。わかんない。
 石返却後、この世界戦の過去までは、スーツ着て戻って来た、ってことよな? ちがう?
 あ、ペギーについては、私もダンスの約束はしたけど結ばれてはいないと思う。

 上記の感想では「最後まで一緒の約束を反故にした」と興奮して書いちゃってますけど(笑)、バッキー&翼のドラマで、ちょいちょい存在を匂わせてくるといいなあ。強化人間、あれ何歳くらいの肉体なんですかね? 老いてからも一緒にいてくれるんなら、家族を捨てたことにもなんないよね。

 老スティーヴの白髪と服装が、アベンジャーズ1でロキの「跪け!」に抵抗したおじいちゃんと同じ、という、あれはスティーヴなのでは、という考察をお見掛けして滾った。発言主さんもおっしゃってたけども、アイアンマン2の勇敢な少年がピーター・パーカー説と同じ程度の、だったらいいね的なものとは思うけど。でも服装そこまで似せてるなら、そういう意図あるでしょ…確認はしていないですけど…。




 一旦こんなものか。 終わってみれば、主要人物の今作での犠牲って…ナタ姐とトニーだけ? どっちの死もまだ受け入れられないけど、エンドゲームと銘打たれたこの作品で、最小限の犠牲だったと言える…よね…。
 今回最も予習すべき作品は『アイアンマン』初作だったと思ってる。10年前じゃ忘れてる人もいるでしょ。
 チーズバーガーはトニーが拉致されて帰ってきて一番にハッピーに要求した食べ物だし、「トニー・スタークにも心はある」は言わずもがな、当時の鉄の心を持つ科学者トニーの人間性担当ペッパーさんの粋だし、エンドロール後のハンマー叩くカンカンって音、拉致されてる時に、一番最初のアイアンマンスーツを作成している時に、トニーが片手で鉄を打ってるハンマーの音だし、「私はアイアンマンだ」は映画1のラストと通ずる台詞(英語の言い回しは違うけど)やん。10年前の映画、もっかい見直してからEGに挑んでほしいわ…。特に最後のカンカンはわかんない人多いでしょ…! もったいない!

 あー大事なこと忘れてた。AoUのラストでキャップが言いそうで言わなかったあの言葉を!!  あ、の形に口を開いたところでエンドロールに突入した。それを、ああ、絶対に言うと思った! 最後の戦いのあの瞬間に、「アベンジャーズ、アッセンブル」字幕もそのままだった。いいんだ? アッセンブルという英語の意味伝わんないかもしれないのに、平易な日本語訳にするよりも、このアッセンブルという言葉を、アメコミファンに向けて表記してくれたんだぁって。

 人間の順応力ってすごいというか、色んな方の意見聞いてるうちにどんどん冷静になってこれる自分が怖いというか、初見直後はあんなに泣いてたのに、二日経って、「今観てきた! うわーん! なんで死んじゃうの?!」ってなってる友人に、でも仕方ないよね、とか冷静な意見を返してしまってる自分ヨクナイ! って思った。直後は自分もそうなってたくせに。ごめんな友人…。

 サノスのこと、前作では、制作側の必死の描写が功を奏してて、憎いとまでは思わなかったのですけど(アウトやしサイコパスやけどそれでも)、ここに至って、ほんまいらんことしてくれたわはよやっちまえー! って思えるようになってて、不思議だなーって。

 まとまらないまま終わる。しかしまー、続編出せば出すほどダメになっていくのが常のこの世界で(暴言)、毎回毎回面白さ更新して、こんな大掛かりな結末まで持ってこられるってほんと、この時代に生きててよかったとすら思う。スパーダーマンFFHは、フェイズ4の始まりではなくて、フェイズ3の終わり、なんですね?! ひえ…。こわ…。どんなつらい(ピタトニ的に)映画になるの…。
 うわーんでも、アイアンマンで始まったこのシリーズが、スパイダーマンで(一旦)おわるの。なんなの。尊いの。ひどい。すき。


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