忍者ブログ
×

[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。


電子書籍でも本屋でも衝動買いはたまにしますが、電子の方は中身をある程度確認してから買えるのでいい反面、一気に全巻とか買ってしまうのが危険! 『監獄学園』をあまりのばかばかしさに全巻買ってしまったのは黒歴史です。売ることもできねえしな…。でも『吸血鬼すぐ死ぬ』は買ってよかった! 面白いとはきいてたんですが、突っ込みのスピード早すぎすげえ! 1コマごとにボケとツッコミ両方入ってそれがずっと続くのって、通常の倍のテンポじゃない?! キレキレすぎて、好きなのは1巻でアルマジロのジョンにびっくりしすぎてツッコミ間違えたやつ(笑)。
 なんでその話から入ったかというと、畳みかけるテンポがこの漫画に似てるなって思ったんです。吹替版観てきました!

 以下ネタバレたたむ。


























PR











 原題『Thor: Ragnarok』から『マイティ・ソー/バトルロイヤル』と驚きの邦題をつけられたが、実際6:4くらいでバトルロイヤル成分の方が多かった気がするので、珍しくこれは間違ってない邦題。ここのレビューの冒頭がなかなかの的確さ。「最もキッチュでポップでバカなスーパーヒーロームービー! 『マイティ・ソー バトルロイヤル』はヒーロー映画の極北みたいな内容ながら、ギリギリのバランス感覚で破天荒な雷神であるソーの一大叙事詩に着地した作品である。」そう、着地してんだよ。こんだけすべてを投げ捨てて今までと対極の方向に振り切ったように見せかけて、抜群のバランス感覚で着地してんだよすげえよ。監督が、レッド・ツェッペリンの『移民の歌』がソーのシリーズでまだ使われてないなんて意外だった、と言ってて、歌詞調べてみたらほんと今作にぴったりで驚いた。はー。

 さて吹替版! 観てよかった! 軽妙な三宅さんの兄上もかっこいいけど、平川さんのロキが相変わらずすてきー!
 お、おうヘラ様の吹替、マイプライベートカリスマタカラジェンヌ天海祐希やんけ。声聞くだけで、天海さんがどんな表情で台詞しゃべってんのかなんて容易に想像できるので、ケイト・ブランシェットの向こうに天海さんの顔がちらちら浮かんで観にくかった(笑)。
 そうだ、ブリーカーストリート177A、ストレンジ先生の住所ってあれ原作ネタとかなんかですか? それともベイカー街のもじりというか、『SHERLOCK』ネタにかけてると思っていい?(追記:原作でもその住所だそうです。だとしたらなんか、ベネさんが演ることを見越していたかのような語感…) 『ドクター・ストレンジ』は作品としてはなんか荒さもあると思うけどでもすごく好きなので、先生がベネさんがあと三上さんの吹替が、またスクリーンでみれただけでも幸せー。ふふーシーズン4まだみてないんですー録画だけはしてもらったけど! もったいなくて! しかしこんなに面白い作品の中に、さらに大好きなベネさんがストレンジ先生までもが登場するなんてなんてぜいたくー。(混乱してきた)

 吹替と字幕の違いはこちらの記事を読んでから観たんですが、オーディンと兄弟の会話はあれはほんとだめだと思う。英語でははっきりとsons、複数形で息子たちに愛してると言うのに、吹替は、ソーとパパとの会話の流れで、ただ「愛してる」とだけ言って、はっと顔をあげるロキは、むしろ、兄上にだけ愛してると言うのか父よ、というショックな表情に受け取れてしまう! 真逆の意味だと思うのに! あのロキのはっとした表情は、まさにその、複数形で自分も含めて愛してると言ってくれたことに対しての驚きだと思うのにー。

 そうだ「”助けて”をやるか」、って会話がすごい好きで、これDMCのダンテとバージルの「Jackpot!!」って決め台詞といっしょで、一緒に育った兄弟の間でしかわかんないやりとりじゃないですか。二人の少年時代の過ごした時間をちらっとのぞかせるのずるくないですか! すき! あと、字幕ではロキがいやがったのは「屈辱だ」って言葉でだったと思うけど、吹き替えでは「きらいだ」「やっぱりいやだ、恥ずかしい」っていったの…。平川さんの声でロキに恥ずかしいという、は、はずかしいと言わせる快挙…ロキが…恥ずかしいって…。
 だから! なんか映画だけ切り取って見てたら、ソーが弟にひどい目にあわされてきた、みたいなとこが強調されて受け取られてしまうけど、”助けて”ゴッコとか、幻影と間違えて石とか瓶とか投げつけてきたりとか、絶対同じくらいロキも兄貴にひどい目にあわされてっから。そんでもお互い切っても切れないのが、オーディンソンさんちの家族なんだよ。兄上のそういうとこほんといや! お前のそういうとこまじむかつく! って何千年も何万年もやってんでしょ。結局ノロケ映画なんすね。お互いだから遠慮なく殴れるんでしょ。
 三宅さんのソーのしたたかな軽快さはどこも素敵だったけど、宇宙船を奪うとこでロキが裏切った…のを見破って逆転した、その後にお前は成長しないなっていうとこの、言って聞かせるような口調が最高。三宅さんのソーはすごく上から目線な雰囲気あって、それがお坊ちゃんの傲岸さになってていけ好かないのがまたいい。平川さんロキは常に最高だけど、最後の最後のソーの「ここにいたら抱きしめたのに」の後の「いるよ」の口調が優しすぎてクソッってなった。ぞわっってした。父と同じように眼帯をしたソーに「よく似合ってる」って言うところも、字幕の時はいつもの皮肉のように感じたのに、平川さんの口調は、ほんとに優しげで、隻眼となった兄を気遣うような雰囲気すらあって、もうほんと公式が最大手やなって…。あそこのシーンの平川さんの解釈はめちゃくちゃ優しいな。そしてえろい。必見いや必聴。字幕版の「いればハグしてやる」の訳も捨てがたい。
 ロキが船とともにアスガルドに帰還したときのヘイムダルの台詞は、先述の方の別記事によると、字幕が「来るのが見えた」「そう」、吹替は「やはりお戻りで」「お見通しか」。英語台詞は「Wellcome home.」ですっけ? だとしたらストレートに訳すと「おかえりなさいませ」かなあ? こういうとこの比較が楽しいから吹替版も好き! たまにDVDで英語字幕が出るやつあるけど、あれもっと全部の作品に搭載されてほしいなー。『スター・ウォーズ EP3』のアナキンの「I hate you!」は、元台詞字幕吹替小説どれもそれぞれでどの解釈も捨てがたくて結局どれが正しいか全く答えがでていない2017年の今でも!

 パンフに「アスガルド人は巻き毛」という、衣装スタッフさんの話が載ってるからには、ほぼ直毛黒髪の(シーンにもよるけどすこし波うってるとこと、どストレートのとことある。単に撮影時期の違いとかかもしれないけど、ヘラの感情とともに衣装もかわるそうだから、その表現の一部ととってもいいかな)ヘラさんは一体なに人なのか。アスガルドから力を得るからにはアスガルドの人なのか、それとも「アスガルドだけでなく他の世界も吸い尽くされてしまう」というなら、…ほんとヘラさんなに人? その辺も併せて、「最盛期のオーディン」とヘラの無双時代はほんと見たい。心躍る。私オーディンはなんかうさんくさいと感じてたから、そんなオーディンさんのほうが興味ある。そしてフリッガ様と出会って性根を叩き直されるとこまでのオーディン三部作くらいでみたい。叩き直す(物理)
 いや、勝手にヘラは異母姉だと思ってるんですけど。ロキの出自がはっきりしてるから有り得ないんだけど、ロキと姉弟だと言われても頷けるくらいなんだよなー黒髪で緑がカラーなの。まあアメコミでは緑って悪役の象徴だからってだけかもしんないけど。

 もしかしたらもっかいくらい観にいくかも。今年一番かなあ~『ジョン・ウィック2』も大好きだけど、面白かった、という意味なら今年一番かも! まあ大した本数観てないんで。


追記を閉じる▲

めっ…めっ…


 以下ネタバレ畳む




























































 えっもっ何…こっ…えっ……

 言葉を失いすぎて、も、もう…?! えっすごっ…困るくらいすごっ…

 畳みかけるすべての細かな要素が最高だった。いままでのMCUのどの作品にも似ていないしすごかった。有り体に言って前2作の雰囲気とか全てぶっ壊したけど、ぶち壊し抜けたけど、ていうか、神々の黄昏、最終戦争、ラグナロクの名を冠する映画をこう描くって、まともな人間の考える事じゃない。監督変態すぎる。

 誉めてますよ?!

 全ての要素がすごかったけど、音楽がもう、ゴキゲンすぎて、あとやっぱりロキというキャラが最高で、でもそれだけじゃないんだなー! もうド頭から、ほんま今までの雰囲気ぶち壊しwww とか思ったけど、その御機嫌な底抜けな雰囲気が、兄上にマッチしてるから困る。こういう雰囲気が、可能なキャラは確かに兄上なんだ…。でももちろん、初登場のころの兄上から成長してるからこそ、でもあるけども。1のころの兄上じゃむりだと思うもの。そして「成長」については兄上本人からも言及があるというね。2のころの兄上でもだめだ。ロキを信用はしてないけど、信じてるって案配が、今回の兄上ほんと成長したし、かっこよすぎ惚れる。

 すごくすごかったです。字幕初回観た後、そのままもっかい吹き替えみようかと思ったくらい。徹頭徹尾面白かったけど、はじめの方特にもうこれ以上ないくらいすごかった。これだけ完全に色々ぶちこわし抜いておきながら、ちゃんとMCUしてて、むしろドクター・ストレンジのくだりとかほんま、こういうの見たいねんって気持ちを満たしまくってくる。そう、こういうの見たいねん。現実を超越した大魔法使い。兄弟の確執と共闘と、和解はしなくてもいいただ共闘してほしかった。2のとき(2の共闘も可愛かったんだけど)やっぱもっとそういうのみたかったって思ったから、今回そこめっちゃ満たされました…。地球の服装の兄弟とかもさいこう。まじそういうのん見たかった。目の保養っすー。地球で写真にこやかに撮られてるのも最の高。1で一番好きなシーン、ダーシーの向けたカメラにめっさいい笑顔するとこなんで。
ヴァルキリーも可愛いー。登場シーンむっちゃキュート。シフもジェーンも出てこなくて新しいヒロインこのひと? 好きになれるかなあなんて思ったのバカみたい。
 ああでも、ウォリアーズ・スリーの扱いは、ヘラの強さヤバさを強調する目的のためにしても、雑じゃないか。助ける展開あっただろーに。ソーがまったくこの件に触れないのも、彼らに愛着あったひとらは辛いよな…。あれだけはいくらなんでも雑かなって…。

 パンフで監督が「この映画ではそれら(ソーのハンサムで道徳観のあるヒーロー像)を全部窓から投げ捨てた」って言ってて、自分のやってることを理解しきってて笑ったw 公式が再大手、なんて用語で語れるレベルの作品ではないけれど、あまりの投げ捨てっぷりに、ソーを題材にした二次創作かと思ったくらいです。
 そうそう、ジェーンとは別れたらしい。残念。あんな大物女優をちょい役にすることはできないし、さりとて彼女がいるとどうしても話が地球に引っ張られるから邪魔(言い過ぎ)だなあとは思ってたんですけど、監督が思いっきり窓から投げ捨てたもののひとつ。地球人の彼女がいないとすごく話がすっきりします。(でも別に細々続いててもいいとも思うんですけどね…そういうとこボヤかして描かないのがこの監督なんだろうな。ウォリアーズ・スリーだってほんと言うとぼやかせたはずだ。捕えておいてあとで助けるとかさ。)どっちかっていうとダーシーちゃん可愛かったので、ジェーンと別れると彼女との接点もなくなったのかと思うともったいない。

 前2作は、面白かったけど、なんか、題材とキャラを扱いかねてる…というか、なんかもっとこう、まだソーというキャラと世界をもっとなんか出来る気が、ちょっとしてたの。今回の描き方が別に最適解とは思わないけれど、こういう拡張の仕方があったことにもう度肝抜かれて、ほんで壊しただけじゃなくめたくそ面白かったからなんも文句ないっす。こういうのを、私の中では、抜群っていうんだな。(『ワンダーウーマン』の自分の感想読み返しながら)
 扱いかねてるというのは私の勝手な思い込みなのかもしれないけど、あまりにもあのアスガルドという世界が現実味がなくて、どっか嘘くささすら感じてて、それが、実際嘘で塗り固めた繁栄だったんよな、というのに妙に納得すらしたわ。そして三部作のラストとしても、あんだけのことをされれば、文句はない。いやー。

 はーロキ最高。ロキすげえ。ロキは本当にコロコロ態度替えるキャラで信用ならないのだけど、ただひとつ、民衆に対しての王、という構図、王とは崇めてくれる民衆あってのもの、という、そういう意味で王座を求めてるってとこだけはぶれてなくて、冒頭のゴキゲン変装タイムも、最後に船とともに民衆を迎えにくるとこも、そこが一貫してんだよな。(まあ、偽りの王を崇めていた罪だ、とかいって虐殺とかしそうでもあるけどな)

 あ、あとトニバナの人がうらやましすぎる。なんでそんなことを?!! なんでそこでその服を! 着せようと思ったの! か! バナーずっとトニーに包まれてるってことですよ…ひどい! もっとやって!

 そういや最初の頃の予告映像で、ヘラがムジョルニアを受け止めるシーンは地球の裏路地かどっかの戦闘だったのに、いつのまにか草っぱらに変更されてたんですが。最初は老人ホーム? にパパがいる予定だったからなのかな?(笑)

 あっ…あー、ロキが蛇を出してくる話にはんか既視感があったんだが、1の削除シーンだ。あれも兄上が蛇好きだから出したってことか。なんじゃそら! そして8歳のころから冗談で刺してくる弟って一体! …でもたぶん、兄上も、昔からロキが本物か映像かわかんないから、無造作に岩とか投げつけたりしてたと思うんだ。でもほら二人とも神様だからあんまり堪えてないだけなんだと思うんだ。DMCのダンテとバージルみたいなもんで、それくらいプロレス技かけるくらいのノリなんだ。
 そしてストレンジ先生にはぜひとも最後にもう一度登場して、お前さっさと出てけっつったやないけ何戻ってきとんねん、と突っ込んでほしかったが、たぶんそれはインフィニティ・ウォーの冒頭に含まれるだろうので勝手に楽しみにしておく。
 いやー、MCU界カプ王者であるソーロキが、王者の貫禄を見せつけたいい映画でした。はー、王者まじ王者。明日もっかい吹き替えで観るつもりなので、また書き加えるかも!


追記を閉じる▲

正直な感触としては、抜群に悪くはなかったけど抜群によくもなかった。充分面白かったんだけど! 抜群、を最近たくさん観てるので、かなり採点辛くなってて、印象としてはそんなカンジ。
 女性監督女性ヒーローでこんだけ出来たってのはほんとにすごいことなのだけど、そういうのよくわかんねえからそういう誉め方はしたくなくて。充~分だったけど、抜群ではなかったの。でも充分、の中ではいい方でした。あ、でもDCユニバース? の中では全然良かった…。そう思えばすごくよかったんかな? こんだけハードル上げられて、それでもなお充分といえたんだから。
 最初の島の戦闘がかっこよくて美しくてかっこよくて美しかった。装備が軽いから肉体の躍動がすごいのね。

 ネタバレというか、ちょっとラストに触れるので下げる。































 結局その、ラブストーリーにしてはいけないのに、なんかそれも中途半端に含んでしまってるのは、よくなかったんじゃないかなあ? 最後の「愛してる」はいらなかったんじゃないか…。男女の関係を、尊敬、でまとめなかったのはなぜなのか。なんでなのか。
 そして日本におけるクソプロモーションの最後に乃木坂46の『女は一人じゃ眠れない』というタイトルの楽曲をイメージソングにしたのはなぜなのか。それだけはあかん、と言えるNGワードっぷりとちゃうか。

 って、正直な個人的な感じ方としてはそんなカンジでした。けど、ワンダーウーマンというヒーローの誕生にまつわる色々を知るとほんとにすごいことなんだな、と思いました。実はもう次作の『ジャスティスリーグ』観に行くの、ていうかDC観に行くのやめようかなって思ってたんですけど、一応見ようかという気になったもん。それだけでもすごいことだ。

ほんっとーに興味ひかれなかったんですけど、無事に成績が良くないようで、供養お布施のつもりで観てきました。ファンとして観とかなきゃと思いつつもしかしたらこのままスルーしちゃうかもと思ってたほどだったんですが、収入いまいちときき、公式で冒頭13分ほどの映像をネットで公開してブッ叩かれたりしててハードルが下がりきったので(笑)急にみる気になった。

 以下ネタバレ。


































 驚くほどちゃんと作っててほんと驚いた。台詞に変な改変がほとんどなかったことはまず評価したい。音楽もCGも、あと海外ロケにしたのは正解な気も。あれが日本の街並みだと、ほんとただの不良高校生のコスプレ映画さに拍車がかかったと思う。いい感じに非日常になったんじゃないでしょうか。物語の面白かった、良かったところってのは、原作の元々もってるとこなんだけど、それを損なっていなかったのはよかったように思います。それから俳優たちも最大限の演技をしていて、表情とか、カット割りとかもあわせて、こう、意味をちゃんと伝えたい、という意思を感じる。
 ちゃんとしてました。個人的には脳筋なので(笑)、心理描写的なシーンが長くてちょっとたるく感じた。戦闘始まったらすごくテンポよくて、アンジェロ戦後半とかすごくよかったです。

 すごく、ちゃんと描こうとしていて、4部の恐怖感、ひたひたと迫りくるサスペンス的な部分、そういうのも確実に取り入れて描写しようとしていて、でも、結局原作がそういうとこ素晴らしすぎて超えられはしないし。映画ならではの要素が少しあって、アンジェロと虹村形兆が、自分たちの父親を話題にするところが、終盤への伏線のようにもなっていて、きれいだなと思ったし。山岸由花子が最初から康一くんのことを好きなのはほんとはちょっとおかしくて、平々凡々な気弱な少年が、スタンドに目覚めて、すごく内面の成長をして、だから見る目のある由花子は急に彼にときめくはずなんだけど。でも勇気ある少年だったことには違いないので、まあ別にいいか。由花子さんがいないと、この映画仗助の母ちゃん以外に女キャラいないしな。

 康一くんの覚醒シーンは卵が落ちたとこで映画館で笑いも起こってました! 億泰が仗助に助けられて、なんでだなんでだとたずねるところとかは、もっと面白くしても良かったかなー。ああいう、ちょっといいこと言うシーンのとこがなんかたるい。
 俳優さんたちはほんとマックスの芝居をしていて良かったです。山﨑賢人が仗助のイメージかどうかはわかんないけど、伊勢谷友介演じる承太郎さんには結構期待してたんですがやっぱりかっこよかったし。伊勢谷友介は『あしたのジョー』くらいしか観たことないのですがあれほんっとすごくて素晴らしかったの覚えてますが、彼の承太郎さんの演技はすごく的確。出会ってすぐのシーンで、頭を下げる仗助に戸惑う表情、下がる頭を追って視線が上下するところ、素晴らしかったー。とくに承太郎さんと億泰は声の演技がアニメのイメージそのままですごく良かった!  國村隼さんとかはなんかもうずるいので評価しない(笑)。ずるい。
 まあでもそれでも、伊勢谷友介でもコスプレ感はあった…。かっこよいコスプレ…。
 でもまあ、それは扮装写真が発表されたときに一旦乗り越えてるので、まあ大丈夫です。

 で、これ、原作知らなくて理解できるんですかね。
 というのも、やっぱり承太郎さんの存在と登場があまりに唐突すぎて説明不足すぎて。終盤、「弓と矢」の説明でジョースター家とディオの因縁とか、承太郎さんがどういう人なのかとかの説明を、形兆か承太郎さんの口から明かすのかな、とか思ったんですけどー。謎なまま終わった。虹村父が不死身な理由も割愛。うーん。

 こんなにちゃんとしてるのに、それと面白いかどうかっていうのはまた別というか、これ…で…稼げるかどうかは微妙かなと思う。
 こんなにちゃんとしてるのに、実写化して正解だった! という部分は、やっぱりそんなに見当たらない。
 こんなにちゃんとしてるのに、やっぱり、うはwwコスwww感は否めない。

 こんなにちゃんとしてるのになー!
 ハードルガン下げしたせいで、なんかよくできた映画だった気すらしてきてる。錯覚かなあ(笑)、でも2ができたら観にいこうとは思ってます! ちゃんとしてたってだけで、ある意味充分でした。

公開からたった2日で、たった2日で!! ついったに「ホムカミ最高」「やばい」「かわいいの限界」の文字が踊りまくってて気が気じゃなかったです。マーベル・シネマティック・ユニバースに本格的に組み込まれた新生スパイダーマン観てきました! 前作『シビル・ウォー/キャプテン・アメリカ』にて、アイアンマンに戦力としてスカウトされた新人の高校生ヒーロー。マーベルの映画シリーズに登場するには権利関係でごちゃごちゃしてたのですが、実写映画シリーズの、サム・ライミ版も、リブート『アメイジング・スパーダーマン』もどちらも続編予定がないことで、マーベルきっての有名ヒーローがMCUにてようやく始動、という感じ。
 主演は21歳トム・ホランド! スタントマンいらずの素晴らしい身体能力と愛されキャラで、作中アイアンマンに導かれる…導かれ…る?(笑) スパイダーマンと、名優ロバート・ダウニー・Jrに導かれるトム・ホランド、という構図が、下克上萌えには大変おいしいですぺろぺろ。

 参照「何回も裏切られたトニーの前に急に若者が現れたけど現在の彼にとっての家族とは?」
 RDJ「トニーにとって、まだ自分を裏切る事ができるほど大人じゃない相手はとても心地良いんだと思うよ。背信ってのはある程度経験と歳を重ねないとできないからね。この歳になるとわかるよ!」

 下克上が爆発するよ。

 もうじき大阪で『ビリー・エリオット』という、ダンサーを目指す少年が主人公のミュージカルが公開になるのですが、10年前にビリー役で出演してるんですねトムホは! そりゃあ…ダンスもアクロバットもお手のものだわ…。

 以下ネタバレ。














































 オープニングのテーマ曲卑怯。交響曲スパイダーマンww

 動画で撮ってるくだりからはじまって最後まで、とにかくかわいくて、とにかくトムホがほんとにすごすぎる。本編前にもCMが幾つも流れたけど、こんなに急に忙しくなって大丈夫息してる? 心配になるほどの活躍ぶり。まあもう、面白かったです。かわいいの嵐。贅沢いうと、かわいいことはわかりきってたんで(笑)、かわいいがインフレしすぎて途中でマヒした(笑)。後半は特に文句なく面白かったと思う。
 あとぽっちゃり体形のオタクっぽい級友がとてもいいサイドキックで、『アントマン』の3バカが好きならこの相棒絶対好きだよね(笑)。でもめっちゃ有能な相棒だった。

 私は『スパイダーマン』の、親愛なる隣人ヒーローの、ヒーローと日常生活の両立に伴う悲しいこと、がとても悲しくて苦手で、三部作だと1はまだ耐えれるけど、2ともなるともう耐えきれなくて、サム・ライミ版は2で脱落しました。今回もやっぱり…耐えられる。まだ耐えられるけど切ないっ!! でも基本MCUは優しい世界なので、耐えられました。これが例えばノーラン監督ならリズは他の男とくっついたうえで爆死する。
 大人たちがちゃんとしてて、メイおばさんは、母親じゃないからこそピーターにとって頼れる年上の姉貴的な大人だし、あと、覆面ヒーローについてまわるはずの不幸「身バレによる周囲への危険」が第一作にしてちらつくんだけど、他でもないあの人が食い止めてくれるんだよね…優しい世界やでえ…。あの人の正体がわかったときは、ほんとピーターと同じような真顔でええええええって驚きながら平静を装いました。映画観てるとき私なんも疑ってないからさwww 今思えば映画見慣れてる人ならピンときてたのかな!

 トニーの心配はすごくわかる。未熟なピーターが失敗して多くの犠牲が出て、自分のせいだと責めるのは、自分たちも味わってきたような辛い思いは、させたくないから距離をとらせようとするのはすごくわかるし、でもそれは、『シビルウォー』のときにピーターを引き入れてしまった後では、もう遅いよね。トニーの罪だよ。『ファイブスター物語』で最強のファティマ・エストを見たヨーンと同じだよ。初めて見たものが、最高のものだったんだよ。もう、そのことしか考えられないよ…。でも責任とって嫁にもらうにも、それはそれで現在の保護者を悲しませるし。
 だから最後のピーターの決断は、ほんとに大人の決断だなって。トニーの思惑通りに進まないのもいいし、黙ってクールにピーターの決断を受け入れるトニーもかっこいいし、ずっと気になってたペッパーとのこともズバッと解決してくれたし、最高でした(笑)。後半の展開マジ最高。下克上的には、予告であったシーンがほぼすべてだったので(笑)、うむ…さいこうだけどももっといくらでも見たかったぜ。でもあんまりアイアンマンが出張りすぎるのもよくないから、足りないくらいがいいんだろうな。
 「スーツがないと僕…」と食ってかかるピーターの台詞は、トニー自身のスーツ依存症を思い起こさせるし、「そのスーツを着る資格はない」という台詞は、キャップに言った「その盾を持つ資格はない」を思い出すし、少ない出番は全部予告で使っちゃいたくなるくらい(笑)大事なシーンでした。


 最新スーツから、昔の旧型スーツに戻る展開は、キャプアメでもあって、私は割とそれが好きで、この身ひとつ心ひとつでも戦う、初めの頃の決意だけを武器に、って感じがして。
 でも実はMCUのシリーズ初作で、誰あろうアイアンマン自身がそれを否定してんのもかっこいい。「センチメンタルは趣味じゃない」つって、命を救った最初のアークリアクターを一顧だにせず破棄するの。トニーさんのそういうとこも好き! もちろんその後のペッパーの対応も好き。鉄の心しか持たないトニーさんの、人間性を担当するのがペッパーだから。

 ホムカミ作中小ネタまとめ。
 へーへー。顧問の先生は『インクレディブル・ハルク』に学生として登場してた俳優。キャラとしても同一人物なのかな。「二度とごめんだ」という台詞は確かに含みがあって、今後拾われる伏線…?
 そして最後の会見をピーターが断った、それにこんな素敵な意味があるとは…。
 あとトニーがキャップに新しい盾を作ってあげてるとこをみると、今作ラストの新スパイダーマンスーツといい、仲直りしたさでつい新製品作っちゃって、それをさも君のために頑張ったんだぞ、さあ仲直りしろ、という(笑)ときには新兵器をプレゼントする、という、トニーの芸のなさがみえてかわいい。
 あとあのショッカーのガントレットはラムロウのガントレットなのか…。あの、爆散したあとキャップがペッて捨てたやつ。こんなとこでラムちゃんの残滓が第二の人生を…。

 ところで後付け設定というか、公式設定として採用されてるわけじゃないけど、別に否定もしないよ、みたいな立ち位置なのかな、『アイアンマン2』に登場した勇気ある子どもが、実はピーター・パーカーなんじゃないかっていう説。それを聞いて『アイアンマン2』見直してみました! ナタ姐の正体とか知った後だとまた違うね!
 吹き替えで観るのは初めてだったんですけど、ローディーの前では、トニーの一人称は、僕じゃなくて俺なんや…。もえ。
 それ本編のどこかで拾われないかなあ?!! ピタトニ的に「あの時からずっと好きだったんです」的な展開本編であるかなあ?!!!!(鼻息)

 あ、最高だったのはトニーの「手加減してくれてたんだ」の台詞でした。あああああああの状況でええええ?! さすがすぎるやんやし、でも確かにきっとそうだろうし、それをお前が! お前が言うのか最高やん!! やし、とにかく最高やん。かっこよすぎるやん。大好きやん。

 とにかくかわいいしかなかった。いや言い方がおかしいな。全力でかわいいを堪能できるように、丁寧にちゃんと作ってあるからこそ、そんな感想になるのです。でもそんくらいMCUなら当然だもんね! みたいな! 贅沢だよほんと。年に何本も毎回安心して信頼して観られるんだもの。


追記を閉じる▲